モンスター

2005年6月6日 映画
DVD 松竹 2005/05/28 ¥4,935

実話を基にしているので自然と主眼は演技の方に向くのだけど、
シャーリーズ・セロンの化けっぷりはもうお見事。
増量や特殊メイク等の外見的な要素以外の部分でのアピールがごっつい。

しかしそれ以上に恐ろしいのはクリスティーナ・リッチで、
悪意も善意もないただただ不透明な存在としてあり続けたその姿に脱帽。普通に見てて可愛いしね

ストーリーはひたすら重い。
なぜ「モンスター」が生まれてしまうのか──それは偶然が重なり合ったからなのだが、その偶然を噛み合わせてしまうシステムに対する批判(それは常に重苦しい問題になってしまう)、そして救いのない人生に対する悲哀(そこに同情の介在する余地はないのだけれど)、そしてこれは現代日本ともまったく無関係ではないというその事実に、ただ胸が苦しくなる。